かぜ

風邪、かぜ、カゼ

風邪、かぜ、カゼ

「かぜ」といえば病気の代名詞ですが、実は一番難しい病気です。実際、病院にいらっしゃる患者さんは「かぜをひいてから調子が悪くなった」とおっしゃる方が多いです。しかし、実態は、かぜでないことが多いです。厳密に言うと、「風邪(かぜ)は、ウイルス感染による上気道(鼻腔や咽頭など)の炎症性の病気で、咳嗽、咽頭痛、鼻汁、鼻閉など局部症状(カタル症状)および発熱、倦怠感、頭痛など全身症状が出現した状態をさす。」ということです。 こういうものだから、医学的には様々な状態を含む「かぜ症候群」と呼ばれています。そのため、私にとっては「かぜ」と診断をすることは、細かい病気の状態がよくわからないということになります。

「かぜ」が耳鼻科にかかわる様々な病気の原因になることはまぎれもない事実です。かぜは、インフルエンザのように重症になる特殊なもの以外は数日で自然治癒します。そのために、かぜをひいたあとで何か症状がおこって治らないのは、もはやかぜではありませんから早く治療をしたほうが良いでしょう。
小さなお子様などは自分で表現できませんから、やはりかぜをひいてしまったら病院に連れて行ったほうが良いでしょう。お父さんお母さん方は、お子様がかぜをひいたら何科に連れて行ったらいいか迷われることもあるかもしれませんが、首より下の症状なら内科へ。頭(耳、鼻、のど)と首の症状なら耳鼻科がいいでしょう。
頭(耳、鼻、のど)と首の症状なのに、なぜ耳鼻科が良いかと言いますと。耳鼻科における診察の方法に関係があります。耳鼻科では様々な器具を使って患部を直接または拡大して「視診:眼で見る診察」をします。のどの奥や、鼻の穴の奥、耳の奥も直接見られます。このような診察法は、耳鼻科以外では不可能です。耳鼻科では「視診」と患者さんより得られた「問診」の結果のみで正しい診断をつけられます。
一般にはかぜをひくと内科を受診される方が多いですが、症状が「のど」「はな」「みみ」におこっていれば、耳鼻科がベストです。
こさい耳鼻咽喉科へご相談ください。